初级者的日语听力日本传统故事-八つ化け頭巾(附原文)

2021-11-06 21:30:0208:16 1002
声音简介

むかしむかし、あるところに、いたずら者の和尚(おしょう)さんがいました。
 ある日、和尚さんが村はずれの道を歩いていると、道はずれのやぶの中で一匹のキツネが古びた手ぬぐいを前にして、化け方の練習をしているのです。
「これは、おもしろい」
 和尚さんがのぞいているとも知らず、キツネは手ぬぐいを頭に乗せ、クルリンパ! と若い娘になりました。
「ははーん、あの手ぬぐいが化け道具なんじゃな。
 何とかだまくらかして、ちょうだいするか」
 和尚さんは、わざと知らん顔で歩き出しました。
 するとキツネが化けた娘が、しゃなりしゃなりとやってきます。
 和尚さんは、キツネが化けた娘に向かって言いました。
「これは、美しい姉さまじゃのう。
 だが、化け方がなっとらん。
 上の方はよいが、足元がまだまだだな」
 正体を見破られたキツネは、ビックリして元の姿に戻りました。
「どこの和尚さまかぞんじませぬが、わたしの化け方はそんなに駄目ですか?」
「駄目、駄目。まだまだ未熟じゃ。そこへいくと、このわしはどうだ? キツネには見えんだろう?」
「えっ? キツネなんですか? わたしはてっきり、本物の和尚さまかと思いました」
「そうじゃろう。何しろわしの化け道具は、有名な『八つ化け頭巾(ずきん)』だからな」
 そう言って和尚さんは、かぶっていた頭巾を見せびらかしました。
 もちろん、この頭巾は普通の頭巾です。
 でも、和尚さんの言葉を信じたキツネは、うらやましそうに言いました。
「へえ、これがあの八つ化け頭巾か。・・・いいな」
「どうだ、何ならお前の手ぬぐいと、取りかえてやろうか?」
「ほっ、本当ですか! それはもう、是非とも」
 こうして和尚さんは、キツネの化け手ぬぐいを手に入れたのです。
「よしよし、うまくいったぞ」
 和尚さんが寺へ帰ると、寺から寺へと見回り役をつとめる僧正(そうじょう→一番偉いお坊さん)さまが、お供の小坊主を連れてやって来ました。
 二人を迎えた和尚さんは、こんな事を言いました。
「お務め、ご苦労さまです。この廊下の先に二つの部屋がございますから、どちらでもお気にめす部屋でお休みくださりませ。わしは、お茶の仕度をしてまいります」
「ほう、それはありがたい」
 僧正さまはそう言うと、廊下の先の片方の部屋のふすまを開けました。
 するとそこには、若くてきれいな娘がニッコリ笑って座っていました。
 僧正さまは、顔をまっ赤にしながら、
「ああ、いや、わしはおなごには興味はないんじゃよ」
 小坊主の手前、僧正さまはそう言ってふすまを閉めると、もう片方の部屋のふすまを開けました。
 するとそこには、ありがたい仏像がまつってありました。
「おお、これこそが、わしにふさわしい。なんまいだ、なんまいだ」
 僧正さまは、まじめな顔してお経を唱えたものの、やはりさっきのきれいな娘が気にかかります。
 そのうちに小坊主がいねむりを始めたので、僧正さまはこっそりと隣の部屋へ行ってみました。
 すると娘がニッコリして、
「まあ、お坊さま、お酒を一杯。ささ、えんりょなさらずに」
と、上等の酒をついできました。
 憎正さまは、たらふく飲んで上機嫌です。
 そして下心を出して、娘の肩に手を置こうとしたその時、娘が突然、カッ! と目を見開いて、不動明王(ふどうみょうおう)さまになったのです。
「この生臭坊主め! 仏に仕える身でありながら、酒を飲んだ上におなごに手を出したな!」
「ひゃあ、お許しくださいませ!」
 僧正さまは、裸足のまま外へと逃げ出してしまいました。
 実は、娘も仏像も不動明王も、みんな和尚さんのいたずらだったのです。

おしまい


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