初级者的日语听力日本传统故事-比治山の狐(附原稿)

2019-12-26 09:13:0703:31 735
声音简介

比治山ひじやまの狐きつね

 むかし広島ひろしまに一人ひとりの能役者のうやくしゃがありました。ある日海岸ひかいがんの村むらの祭まつりに行いって、夜よるおそく一人ひとりで比治山ひじやまの下したの路みちを帰かえって来きました。あまり北風きたかぜが吹ふいて寒さむいので、懐ふところに入いれていた能のうの面めんを出だして、風かぜよけにそれを被かぶってあるいていました。そうすると不意ふいに比治山ひじやまの上うえから、一人ひとりの男おとこが降おりて来きて、もしもしと言いって呼よび留とめました。あなたは実じつに珍めずらしいものを被かぶっておいでになる。それはなんというものですかと言いって尋たずねます。これは能のうの面めんというもので、被かぶって舞まいを舞まうものだと答こたえますと、それを被かぶりさえすれば、いつでもそんな顔かおになれるのですか。実じつは私わたしはこの比治山ひじやまに住すんでいる狐きつねですが、一ひとつあなたのように化ばけて見みたいから、是非ぜひその面めんというものを私わたしに譲ゆずって下くださいと言いいました。あんまり熱心ねっしんに頼たのみますのでとうとう役者やくしゃも承知しょうちをして、その面めんを取とって狐きつねに遣やって家いえに帰かえって来きました。それからしばらくして広島ひろしまの殿様とのさまが、狩かりに出でて大勢おおぜいの家来けらいを連つれて、比治山ひじやまの下したをお通とおりになったところが、おかしな狐きつねが一匹山いっぴきやまの上うえから出でて来きて、少すこしも人ひとを恐おそれずにその辺へんをうろうろしておりました。それ狐きつねが出でたと言いって多おおくの武士さむらいが、集あつまって来きてすぐに打うち殺ころしましたが、よく見みると以前いぜんに能役者のうやくしゃの持もっていた面めんを被かぶっていたそうであります。面おもてさえ被かぶれば体からだまでが、人ひとになるものと思おもっていたらしいので、狐きつねの中なかではこの比治山ひじやまの狐きつねが、一番愚いちばんおろかものであったろうということであります。


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